竹のフィッシュマンズワーフ

アジアの文化交流のなかでも、アジア文化の要、アジア圏の特徴ともいえる竹(バンブー)についてふれてみたい。竹はアジアの人々のくらしをささえてきた。最近は、竹はプラスチックにとって代わられたが生活用品のさまざまな物質を竹でまかなってきた。今でもアジアには竹を使った家があり、魚をとるかご、竹の楽器などがよく使われている。
筑地市場は多くの観光客が訪れる名所であるが、江戸時代には、魚河岸だけでなく、竹河岸が日本橋に近い京橋にあったそうで、それだけ庶民の生活に竹が浸透していたらしい。竹材をたくさん使った魚屋をつくったらどうだろう。魚を生け捕りする籠が竹で編まれてきたように、竹と魚業は深く結び付いている。フィッシャマンズワーフは、サンフランシスコや釧路が有名だが、竹製民具は日常の生活用品として制作技術が磨かれていった。弾力性に富む使いやすさはもちろん、水で洗えばきれいになり、食品を入れて煮たりするので軽い、こわれない、よごれない、熱や塩に強く、使い方によっては、長持ちする、これらの条件を満たすためにいろいろな工夫が開発されてきた。笠沙は中国大陸や東南アジア各国との交流の拠点として昔から要所であった。「笠沙民族資料室」に保存されている背負籠や米通し、箕ばら、つりざるなどの竹製民具は、東アジアから東南アジアで見られる竹製品に類似するものが多く黒潮文化を強く感じさせるものが多い。ここの資料室は、竹の魚屋を開業する際に参考になりそうだ。 また台湾製の民具でシャールン(蝦籠)蝦とり籠、ブイはシチク(莉竹)を加工して作り、魚籠(ユールン)、魚宴(ユーロウ)といったビグはタイワンマダケで出来ている。また毛蟹(フォシェチェン)蟹とりも鹿児島県特産のウサンチクに似たタイワンマダケで作られている。鰻籠(マ二ールン)はホウライチクで出来ているという。ホテイチクなどに使われた竹の釣竿も見直されつつある。竹の抗菌性を活かした竹繊維の手ぬぐいも用意したい。